珍しく外構のお話のパート2です。
今は公開出来ませんが、いくつかの秘密プロジェクト中の辻井です。
本日、南港までエクステリアフェアに行ってきました。歩き回ってちょっと疲れ気味です。
さて、前回に続き外構のお話で、今回は樹木の選定から始まります。
詳しく書くと小論文になりそうですので、設計目線からごくごく簡単に書いていきます・・・つもりです。
樹木を見た目で分けると二種類あります。気温が下がると紅葉して葉が落ちる落葉樹と、紅葉せず、ほとんど葉が落ちない常緑樹です。
落葉樹は季節によって変化が有りますので、目を楽しませてくれる一方、時期によっては落ち葉の掃除が必要になります。
南側の窓の前に植えると、夏は日陰を作り、冬は日を入れる自然の日照調節装置として機能します。
モミジやケヤキなどが代表的でしょうか。
「お掃除が・・・」と言うかたに私がお勧めしているが、ハウチワカエデなど、大きな葉の品種です。
葉の数が少ないので、お掃除が格段に楽になります。
ちなみに秋に西日以外の直射日光が当たらない場所は、綺麗に紅葉しない場合が有ります。
一方常緑樹は、殆ど落葉しませんが、落ちない訳ではありませんので注意が必要です。
松などの常緑針葉樹やキンモクセイなどの常緑広葉樹が有名でしょうか。
ご存じ 松です
キンモクセイ
オレンジ色の小さな花が咲くと、独特の香りがします。
落葉樹に比べて葉がぶ厚かったり、とがって硬いイメージなのですが、冬でも緑が有りますので、見た目は寂しさが緩和されます。
和風のものが多い中、洋風に見えるシマトネリコ
俗称 「シマトネ」です。
「リコ」ぐらい言えば良いのに・・・とも思いますが、現場では、「通」っぽい感じがします。
バットの材料であるトネリコは落葉樹で、別の種類の様です。
良く間違われていますが、トリネコではありません。
・・・が最近は人気です。
ソヨゴや常緑ヤマボウシと言う新しい品種も出ていますので、ご相談頂ければアドバイスを差し上げます。
ソヨゴ
ヤマボウシ
形状として、単幹のものと株立ちと言われるものが有ります。
ケヤキを例に見てみますと、
単幹です
株立ちです
株立ちとは、一本の幹のものを一旦根元で切って、複数の細い幹が生える様にした物です。
華奢な風合を生かして、雑木林風の庭を演出出来る他、背が大きくなりにくいので、狭い庭にもお勧めです。
当然、生育に手間のかかる分、株立ちの方が少し高価になります。
落し穴が有りますので、気を付けて下さい。
何本かの幹を寄せ植えした「株立ちまがい」の木が有りますので、ご注意を。
胡散臭い業者から買うと、とんでもない事になりますので、ご興味が有りましたら、直接お問い合わせ下さい。
樹木は生き物ですので、なかなか植え替えにくいものですので、出来れば実物を見てから買う事をお勧めしています。もちろん、最高の造園業者を紹介する事も出来ます。
樹木とは長い付き合いになりますので、是非シンボルツリーに会いに行ってみましょう。
※落葉樹は新芽の芽吹く前の寒い時期に植えるのがベストなのですが、寒い時期に会いに行くと、枝しかありませんので、ご注意ください(笑)
具体的な外構照明のお話は又の機会にさせて頂きますが、木に当てる照明のお話だけをさせて頂きますと、樹木を下から照らすアッパー照明は、雰囲気が幻想的で非常に美しいのですが、樹木からすると、本来あたらない方向からの照明を嫌いますので、少しストレスを与えてしまう様です。
元気がなくなったら、しばらくはアッパーの照明を控えてみて下さい。
コンセントやジョイントボックスと言われるプラスチックのケースも意匠をかなり邪魔しますので、位置を注意深く設定しましょう。
←ジョイントボックスをライトアップ!
このあたりは、本体の設計の時点で有る程度考えておかないと、リカバリーが難しくなります。
樹木だけでなく、植え込みやグランドカバーなど、書きたい事はまだまだ有るのですが、もうこの辺りで本業に戻らないと工程的に厳しいので、弊社で良く使うデッキ材などの件は、またの機会に譲る事にします。
いつの日か、雑木林の中に住みたいと思っているけど、花粉症が心配な 辻井でした。
注文住宅を建てるなら、樹木にもこだわる設計事務所にご連絡してみてはいかがでしょうか。
内緒ですが、意外と和風の樹木は不得意な辻井でした(^^;)