ささら桁(ササラゲタと読みます)のお話です。
スマホの画面が割れて、えらい事になった辻井です。
現場では、省略して「ささら」なんて言うと通な気分になれます(笑)
シンプルな家を設計するときは、スッキリさせます。
スッキリさせるにはどんどん「線を減らして」いきます。
階段ってやつは、線が多く、大変混雑していますので、少し整理しています。
既製品の階段の踏み板はササラ桁と言う物体に突き刺さって納まっています。
こんな感じです。
断面は
こんな感じです。
1階から2階の高さに合わせて工場でカットしてきてくれますので、差し込むだけで出来あがり♪です。
これがキライです(笑)
こうしたいです。
ちなみに上の写真は、色こそ違いますが、同一メーカーの同一商品です。
結構雰囲気が違うと思います。
詳細な図面と、現場での指示の必要が出てきますが、美しい空間の為には妥協したくありませんので、仕方ありません。
実は、更なる問題が二点も有ります。
一点目は、大工さん。
差し込むところが無いので、壁の幅に合わせて全ての段を削ってぴったりに合わせる必要が有ります。
こういうのを現場では「逃げが無い」と言い、設計者が嫌われます。
次は、ちょいと下から見上げてみましょう。
一段一段飛び出ているのが見えますよね。
それがどうしたと思われるかもしれませんが、一段一段階段の凸凹に合わせて貼っていかないといけないクロス屋さんが実は大変です。根気と手間とプライドのなせる技です。
ササラの有る階段に貼るほうが、大幅に簡単である事は、言うまでもありませんね。
私の設計する家は、職人さんをご指名です。なぜなら、他の職人さんに「出来ない」って言われるからです。
いつも無理を聞いていただいている「変わりもの」の職人さんのおかげで、支えられている 辻井でした。
こだわりの有る家を建てるなら、こだわりの有る設計者にご依頼されてみてはいかがでしょうか。