注文住宅のプラン
注文住宅のプランニングまでの流れなどを書いてみようと思います。
まずはヒアリングしてご希望をお伺いしたところから。
アンティークの家具がお好きで、お手持ちを使いたいとのご希望で、全体の雰囲気はデンマークの画家、ヴィルヘルム・ハンマースホイの描く家の様な家にしたいとの事でした。素敵です。
前述の画家は薄暗い部屋に光が差し込む室内の絵を描く事が多く、合わせて描かれる黒い服を着た女性の後ろ姿が印象的です。絵画はパースの効いた構図というより、平面的な構成が圧倒的に多く有る様に感じます。
さて、構成です。
ご夫婦とお子様、犬と猫が一匹づつの人数構成。車は2台。
LDKは、直射日光が燦々と入るというよりコントロールされた明るさがお好みとの事で、西日はあまり好きではないのでカットしたいとのご希望がありました。
ハンマスホイの描いた内装の雰囲気になりそうです。
敷地は造成地の中の南西の角地計画地は建ぺい率容積率ともに厳しい土地ですが、広く整形四角い土地なのでプランの自由度が高い場所ですので、設計者によって様々なプランが考えられます。
今回お急ぎとの事だったので、現地に行き敷地をメジャーで簡単に計測した後、敷地の真ん中に立って現地で上空から土地を想像して家のプランを練りました。
暫く考えを巡らせていると、ふと閃きが。
閃いたのは、庭の位置と印象的なアプローチの長さと車の位置です。
通常の考え方とは異なり、道路に対して通常とは逆のL字に配置したプランです。
閃きさえあればあとはこの夢想の状態のプランを現実に落とし込めればプランが完成します。
今回は上手くまとまりましたので非常に早かったと思います。
道路との高低差が60cm程度有ったのでこれをゆったりした階段としてデザインにとりいれて、アプローチを長くする事で得られる効果を最大化しています。
駐車スペースからの最短ルートも実は考えています。
庭はプライベートドッグランとしても利用できます。
特徴的な高い塀はプライバシーの確保の用途と、猫の安全、暑い時期には影を作る装置として機能します。
LDには、まず気持ちのいい朝日が入り、以降は中庭の壁がレフ板として機能します。
冬の南中高度を考慮して、ダイニングの上には天窓をご提案しました。
キッチンには大きな窓を設置し、明るく強い光を取り、西陽はカット。
ペットの侵入をコントロール出来る仕切りも設置しています。
東の部屋はサンルーム、ゲストルーム、物干し室など、フレキシブルに使用出来ます。
動線的にも色々対応出来る様にゾーニングしましたので、この辺りはご契約後の詳細打ち合わせになります。
2二階にも色々仕掛けがありますが、今は内緒です。
いつも暫くしてからハッと閃くのを待つのですが、現地で閃いたのは初めてでした。
とても効率的なので、次回もこの方法を試してみたいと思います。
満足のいく出来だったからか、なんだかプランが楽しかったATTICの辻井でした。
他にもコダワリの詰まった実例を掲載していますので、ご興味が有れば以下からご覧ください
実例はこちらから。
京都市でで注文住宅の設計をしております。
そーいえば、商工会に入っているので、格安で動画を作成してもらいました。ほんとにありがたいです。
Youtubeで辻井が喋っています。
お暇ならご覧ください。