ポーチ(玄関の外の部分)のお話です。
自宅に工具が増えてきて、置き場所に困っている辻井です・・・。
「ポーチ」と聞くと、ペットの様なかわいい名称ですが、家のカマエにあたりますので、なかなか重要な部分です。
概念的には、人を迎え入れるところですので、出来るだけウェルカムな雰囲気にしたい処です。
辻井の尊敬する設計者、故 宮脇檀 先生の本には、
『高さの高いポーチは悪趣味なので、出来れば2.0mより低くしなさい。』
・・・と書いてあった気がしますが、近年、日本人の平均身長も上昇していますので、辻井はもう少し高くしています。
両側に壁の有る場合は、既製品のドア寸法が2.3mくらいなので、それに合わせてギリギリに天井を下げる事にしています。
躯体(紫色の部分)が出来あがっているものを、下げる(赤い部分)工事をする事で、「線を減らせ」ますので、ゴチャ付いていた天井もスッキリします。
ちなみに、無い部分を意匠的に大きく作る事を現場では 『フカス』 と言います。
『フカシ壁』・・・の様に使います。
知っていると、業界人に一歩近づけるかもしれません(謎)
すみません、話を戻します。
このようなデティールは綺麗なのですが、実は少し問題も有ります。
すっきりです。
一点目は、大工さんにわざわざ作ってもらわないといけないので、
『なんで?(-_-;)』
・・・と言われます(笑)
もうひとつは、上と下の高さがギリギリな部分に既製品をぴったりと入れる必要が有りますので、こういうのを現場では
『逃げが無い』
・・・と言い、設計者が嫌われます
・・・と、以前にお話ししましたが、上下もしくは、左右の両方に『逃げ』の無い場合は、さらにランクがアップして、
『ジゴク』
・・・と言うそうです。
なんか、怖いですね(-_-;)
こんな言葉を、誰が考えたのでしょうか。
とりあえず笑っておきましょう(笑)
地獄の設計者、辻井でした。
注文住宅を建てるなら、ジゴクの設計事務所にご連絡してみてはいかがでしょうか。
いや、やめた方が良いかも・・・(笑)