照明計画のお話。
引っ越しも終わり、少し落ち着いた 辻井です。
今回は、照明計画の明るさに関するお話です。
一昔前は、とりあえず明るければ良いという意見が大多数を占めていましたが、最近は住宅でも適切な照明を適切な位置に設けている例が多くなってきた様に感じます。
とはいえ、一般的照明器具メーカーに・・・
『照明プラン考えといて~♪』
と丸投げしている業者さんが多いのも事実です。
某照明器具メーカーに丸投げすると、実務的知識(夜に現場に行った事がないなど)は無いけど資格だけはいっぱい持ってる派遣社員さんなどが、(クレームの無い様にと)余計なところに沢山の照明の付いた、明るくエクスペンシブなプランニングをしてくれますので注意が必要です(笑)
ATTICでも一度丸投げしてみた事があるのですが、全てやりかえるので、意味がないということがわかったので、以降原則的に某照明メーカーにはプランをお願いしていません。
(※全部がダメではないと思います。メーカーにはよりますが、(運が良ければ)素晴らしいプランをあげてもらう事も可能だと思います。特にDAIKOさんは勉強熱心で、社内でプランをされていますので、優秀な方が多いと感じます。)
照明器具を選ぶ時に、表示してある部屋の大きさで選んではいけません。
理由は何点かありますのでいくつか羅列します。
光は通常シャワーのように降り注ぎますので、光の出る場所が天井の場合、離れれば離れるほど極端に減衰します。つまり、天井の高さによって同じ大きさの部屋でも明るさは変化するからです。当たり前ですが、立体的に考えましょう。
さらに加齢による水晶体の透明度の事も考慮します。
目のレンズの奥に水晶体という部分が有り、あかちゃんの時は透明だったものが、10代あたりを境にウーロン茶程度まで色が付いていくそうです。
自然な老化現象ですので、みなさんに起こりえる事だそうですが、お住まいになるかたの年齢によって明るさ(照度)や電球の色(色温度)までを考慮して計画した方が良いでしょう。
壁紙の色や質感を把握することも重要です。色や反射率によっては、照明器具の真下は明るくても、室内がとても暗く感じます。特に和室は反射率の低い素材が多いので注意してください。
意外と盲点なのが、鏡です。部屋の明かりを反射するので明るくなるなんて思ったら大間違いです。鏡は光を吸収しますので、鏡の周辺は極端に暗く感じます。
最近は大きなテレビを購入される家が多く、つけているいる時間が多いと それほど気にはなりませんが、消している際の真っ黒のパネルの周辺は、少し暗く感じます。
おわかりとは思いますが、図面での室内形状の把握や仕上材料の把握はもちろんのこと、一番大切なのはお客様に対するヒアリングです。情報無しでプランニングが出来てしまう方がむしろ不思議なくらいです(笑)
照明計画を一軒一軒ヒアリングしたうえで建てるなら、こだわりの有る設計者にご依頼されてみてはいかがでしょうか。
弊社は、意外と敷居は低いのでは・・・と思っている 辻井でした。