フラットガーデンFlat Garden.

設計データData

竣工 2014年6月 坪数 60.16坪
場所 京都府京田辺市 工法 枠組壁工法
種別 新築 構造 二階建

エピソードEpisode

ホームページをご覧になって、お問い合わせを頂き、設計をご依頼いただいたのですが、不思議な事に、二件連続して京田辺市でのご計画でした。

小さなお子様がおらましたので、メールを併用して詳細打ち合わせをさせて頂いたのですが、先ほど数えてみると、往復で361通(!)のメールでやり取りをさせて頂いてたようです(笑)

お客様のご友人の神主さんによる地鎮祭が執り行われたのですが、その際に世界最古のオーケストラともいわれる雅楽の演奏を、聞かせて頂きました。

笙(しょう)と竜笛(りゅうてき)の音色がさわやかな風に漂う地鎮祭は、一種独特の厳かな空気感に満たされ、最も印象に残る地鎮祭の一つでした。

ただ、工事期間としては順風満帆だった訳ではなく、消費税の増税のタイミングに伴い、業界全体が断熱材不足となって現場に入らず、大幅に工期が遅れてしま いましたので、ずいぶんとご迷惑をおかけしました。大量の断熱材が現場に搬入された時には思わず写真を撮影してしまいました。

  • プライバシーを重視した外観で、南北に10mも有る中庭を備えたコートハウスです。プライバシーを重視した外観で、南北に10mも有る中庭を備えたコートハウスです。
  • 閑静な住宅街の中での地鎮祭。閑静な住宅街の中での地鎮祭。
  • 嬉し涙で写真がブレているようです。嬉し涙で写真がブレているようです。

コンセプトConcept

長方形で南に面した閑静な造成地の一角の土地なのですが、このような整形な土地は、得てして建蔽率や容積率が厳しい事などから、建築の計画が単調になりがちです。
私は逆に、ここが腕の見せ所かと思いましたが・・・(笑)

南北長い形状の土地は、南北に長い中庭を取る事で、一階に計画したLDKの奥深くまで安定した光を届ける事が出来るのは、賢明なる弊社ブログの読者様は御存じの通りです。

調子に乗って10mもの奥行の中庭を計画させて頂きました。

一階にLDKが有る場合、昼は日差しの強さを和らげる為に、夜はプライバシーの確保の為に、カーテンを閉め切らないといけなくなりがちですが、中庭を中心に設計する事で、解決出来ます。

LDKはピアノ室と共に一室としても使える様に三枚の引き込み扉を特注で作成して、仕切れる様に計画しましたが、空間は途切れることなく間接照明で繋がる様に配置しました。

又、間接照明のデッドスペースを利用してカーテンボックスを作り、カーテンを完全開放出来る様に設計しています。

カッシーナのソファー『マラルンガ』が鎮座するリビングと間接照明とカーテンボックスの写真。熟慮された照明器具の位置がシャンデリアの様に美しく見える。カッシーナのソファー『マラルンガ』が鎮座するリビングと間接照明とカーテンボックスの写真。熟慮された照明器具の位置がシャンデリアの様に美しく見える。

この物件には、特注品を中心とした家具を多く採用して頂きましたので、上質な質感で統一されたインテリアが表現出来たと思うのですが、いかがでしょうか。

二階には10帖台のバルコニーを設け空中庭園の様に、お使い頂いています。

二階には10帖台のバルコニーを設け空中庭園の様に、お使い頂いています。

暗くなりがちな水廻りは明るくコーディネートして清潔な印象に。暗くなりがちな水廻りは明るくコーディネートして清潔な印象に。

今回も多分に漏れず、沢山の設計期間と施工期間を頂いてしまいましたが、細かい部分まで良い仕事をするには、有る程度の時間がかかってしまうと改めて感じた物件でした。

お客様のご理解とご協力のお陰で、徐々にではありますが、着実に良い物件が出来あがっております。

感謝感謝のATTIC辻井でした。

  • プライバシーを重視した外観で、南北に10mも有る中庭を備えたコートハウスです。プライバシーを重視した外観で、南北に10mも有る中庭を備えたコートハウスです。
  • 玄関ホールから中庭を望む玄関ホールから中庭を望む
  • 完全フラットで中庭に出られるリビングは、内部と外部の繋がりを強め、外部が内部に取り込まれたような錯覚を覚える不思議な空間です。