お客様は、様々な雑誌からスクラップを作成してくださっていましたので、イメージを掴むのに、時間はかかりませんでした。
一階の床は全て無垢材のフローリングで、ヘリンボーンと言う貼り方。
一枚一枚の位置関係を調整しながら貼る必要が有りますので、辻井が立ち合って大工さんと一緒に隅出ししました。貼りあがると、なかなかの迫力です。
開きにした魚の骨に似る形状から、ニシン(herring)骨(bone)と言う意味だそうです。
フロアー材に無駄が出ない様に割付を図面に記入します。こんな図面書かれたら、職人さんが嫌がるだろうなー・・・と思いつつ書きました。(笑)
ダイニングのシャンデリアは、お客様の希望でTOYOキッチンのクランカーを採用しました。美しいのですが、ガラスの集合体ですので、欠けない様に優しく掃除する事が面倒そうです。私は無理です(笑)
将来ラブラドールレトリバーを飼う為に、ダイニングの横にはドッグケージを造り付けしました。
上部には大容量の物入れを。換気扇も見えない位置に設置していますので、準備は万端です。
ダイニング横には、将来の為にスチール製ドッグケージを造り付け。お客様にケージの扉を作成する会社を見つけていただきました。取り付けは弊社で。
床やドアや窓の枠などの塗装は、コストを押さえる為に弊社から塗料を入れさせて頂き、お客様で塗装をして頂きました。
洗面の壁は一面ハットする色合いにする事で、煩雑になりがちな場所に清潔感とアクセントをプラスし、美しい場所に見える様にします。
シンクはKOHLER社のホウロウシンクを採用し、前面はモザイクタイルでかわいらしく。
二階の洗面はオープンスペースに。二階の吹き抜けから開放的なLDKを見下ろすと、また違った魅力にあふれています。このあたりのアイディアも、お客様からのご要望でした。
階段周りは特別な照明デザインで、壁の向こうにはファサードの窓があります。トイレに至っては、海外に来た様な錯覚を起しそうです。
シャープな感じの家や、古民家の改修も多いATTICですが、辻井自身は、輸入住宅の全盛期にこの業界に入りましたので、実はこういった分野は得意中の得意です。
床は無垢のフローリング貼りにして、水周り設備は輸入品を、外部のサッシはマービン社のインティグリティーと言う内部が木のサッシを採用し、外壁の一部にレッドシダーを貼り込むなど、25年前に培われた経験の一部が非常に役に立ちました。
輸入品の採用や扱いには少しコツがあります。
経験無しに使うと、雨漏りしたり、錆びたり、塗装がはがれたり、木が反ったり壊れたり、可動音が大きかったり、思ったよりチープだったり、物自体が大きかったり、などなど・・・数え切れませんが、海外に比べて相対的に湿度の高い日本ですので、経験無しに採用すると、様々な問題が出てきます。
そうです。今までの経験が物を言うんです!
偉そうに言いましたが、これらは多数の失敗経験とも言えなくは無いです・・・(汗)
ところで、お客様は、ジグソーパズルのピースがぴったりと合った様な印象を受けるご夫婦でした。人間ですので、いくらぴったりなご夫婦でも、当然感性は少し異なりますので、詳細な打合せが始まると間取りやインテリアは調整し、喧々諤々しつつ、折り合いを付けていくのですが、お客様ご夫婦は、このあたりが非常にスムーズでした。(そう見えました(笑))
お互いにこだわる部分を知っておられると言うか、楽しく主張し、譲り合い、尊重し合った様な打ち合わせが印象的でした。
(※1.私にはそう見えましたが、本当は違うかもしれません(笑))
(※2.弊社の尾﨑がご夫婦の『感じ』を羨望の眼差しで見ています(笑))
ともあれ、シンプルでスパイスの効いた、温かみの有る家で、お客様のご要望が結晶になった様な家になったと思います。
そういえば、当事のホームページには、箱の様なシンプルな家の実例が多かった弊社に、何故 輸入住宅のデザインがご希望のお客様が問い合わせして下さったのかを、お聞きするのを忘れていました。
今度の点検の時に教えて下さい!
ATTIC辻井でした。
この実例のお客様の声 ›