超弦理論の家House of the super string theory

設計データData

竣 工 2017年12月
坪 数 38坪
場 所 京都市伏見区

エピソードEpisode

光彩につつまれる家のK様からご紹介いただいたお客様の住宅です。


一目でATTICの物件と判るシャープな外観が異才を放ちます。

ご紹介者のK様は、弊社の家造りの趣旨を理解してくださり、他社と違いのわかるお客様をご紹介出来たら良いな・・・と仰ってくださったのが嬉しかったのですが、お引渡しから数年後、ついに念願のご紹介を頂きましたので、気合が入ります。

ヒアリングで初めてお会いさせていただいた時に、K様邸と同じ様な建物にならないか少し不安だと仰っていたのを覚えています。
ATTICのプランニングは、お客様のご要望を反映した上で敷地のポテンシャルを最大限に引き出す事をモットーとしておりますので、全く異なるプランになります・・・と、お伝えしてからプランニングをさせて頂きました。

お聞きした建築場所は、なんと私の実家と同じ町内でしたので、四季の日の入り方などを考える際に想像に易しく、周囲数キロ四方を立体的に熟知していましたので、今回は近所をウロウロしませんでした(笑)
数社のプランを比較してお決めになるとの事でしたが、今回は圧倒的に優位な条件下での競合でしたので、気が楽でした。
この物件のプランの進行はこちらです。

他社とプランを比較していただいた際に、奥様のご友人にプロの方がおられ、ATTICのプランはよく考えてあるとのご助言頂いたそうで、無事ご契約して頂きました。
弊社のプランはプロの第三者に比較して頂くと、一番良いかもしれません。
他社さんも含めて、自社のプランや商品は、『こんなに良いです』としか言いませんものね・・・(笑)

コンセプトConcept

計画地は道路と敷地とに高低差が有り、ガレージを2台とると、家を計画する残りの面積は100㎡以下になります。

第1種低層住居専用地域という、建蔽率や容積率がきびしい場所ですので、計画は非常に難しい敷地になります。つまり、設計者のプランニングの差が出やすい土地です。

実際、以前建っていた家は採光をあまり考えていない計画でしたので、1階の奥は真っ暗でした。

この家の最大の特徴は、敷地に入る南面からの太陽光を受ける位置にデッキの庭を設け、小さいながらも効果的な吹き抜け内包したLDKを計画した事です。


玄関からLDKに入ると、光が充満する1階の最奥の空間を目の当たりにします。

吹き抜けの南と北にまぐち最大のFIX窓(開かない窓)を設け、リビングのソファーから天井を見上げると、遮るものの無い空を見上げられる様にしました。


ソファーの位置からデッキ方向を見上げる。


間接照明が夜の景色を彩る。照明の指向性には理由が有りますがその話はまたの機会に。

空間に広がりを持たせるには、意図を持って壁を作り、意図を持って外部に開放する開口部を設置する事がコツです。
また、縦や横に回遊性を持たせる事や、デッキや庭などの空間を各室からシェアする事で、より空間を広く伸びやかに見せる事が出来ます。


LDKに隣接した畳コーナーとデッキの繋がりは、横の回遊性を持たせる。


水廻りのスペースには、シンプルな中に、少しエレガントなクロスをチョイスして華やかさを。


階段の笠木はTSUJI枠でシャープに。手摺のブラケット金物はカワジュンの金物で納め、細部にも拘りを。

今回プランニングしている時に、100㎡の延べ床面積の中に小宇宙を作る事が出来た様な手ごたえが有りました。
やはり敷地を『読む』事が如何に大切かと言う事を再認識する事が出来ましたので、非常に良かったです。

ところで、年明けに一年点検にお伺いしてきました。
以前は、お引渡しの終わった物件を一年点検までにホームページにUPする様に心がけていたのですが、ついに年を越えてしまいました。

つまり私の遅筆のせいで実例がどんどん累積していると言う事になります・・・。
お引渡しの終了したお客様には、ご心配をおかけしており大変申し訳ございません。

ですが、妥協しないと言うコダワリが継続しているんかな~・・・なんて感じに、ご理解下さい(^^;)

ATTIC辻井でした。

  • 意図的に光を絞り込んだ玄関ホールからLDKへのドアのスリットが、奥への期待感を誘います。意図的に光を絞り込んだ玄関ホールからLDKへのドアのスリットが、奥への期待感を誘います。
  • LDKに室内的な外部を創り出し、そのことが逆にLDKに広がりをもたらします。少し背を高めに設定したデッキ材で作った塀が、LDKに室内的な外部を創り出し、そのことが逆にLDKに広がりをもたらします。
  • デッキから室内を見ると、美しい夜景がひろがる。デッキから室内を見ると、美しい夜景がひろがる。
  • シビアな設計と施工のコラボレーションの賜物。LDKとデッキの庭は完全なフラットで繋がる。シビアな設計と施工のコラボレーションの賜物。平坦にする事でより外部との繋がりを強くする。
  • 必要な場所に開口した窓の一連の繋がりが、空間に縦の回遊性を生み出す。もう少し目線を上げると、南北両面の窓が目に入り、縁取りを極力排除した窓が開放的な空を切り取る。必要な場所に開口した窓の一連の繋がりが、空間に縦の回遊性を生み出す。
  • デザインレスなデザインが空間を阻害しないと言うコンセプト。引き戸の把手と壁の美しい収まり。デザインレスなデザインが空間を阻害しないと言うコンセプト。