以前に設計をさせて頂いたお客様からご紹介頂いた物件で、伝統工法で作られた民家の改築工事です。
竣工は一年前ですので、まだ出来たてなのですが、ほっと懐かしく感じる建物に仕上がりました。
古民家の大規模改修は何件かさせていただいた事が有りますので、イメージをする事は容易だったのですが、コストも考えつつも、遊びの有るゾーニングを考える事に時間をかけました。
出来あがった空間は何とも言えない素晴らしい空気感を持っていますので、詳しくご紹介させて頂きます。
『ステンレスのキッチンと薪ストーブの生活が欲しい!』
最初に持たれたご希望はこの二点でした。
キッチンや薪ストーブは一旦設置した後、将来的に床をリフォームすると、かえって工事費がかさんでしまいますので、この機会に床も無垢の床に貼り変える事にされました。
床をやりかえる際に、襖で細かく仕切られた間取りも改善する事や、ついでに水廻りも・・・となり、最終的には大規模なリフォームを英断して頂きました。
リフォームは、気になった部分だけ工事を行うと、その時にかかるコストは抑える事は出来るのですが、近い将来の生活や設備・建材の寿命などをよく考えずに行うと、せっかく綺麗にしたところまで、壊して作り変える事になる事も多々あり、かえって金額がかかってしまった・・・なんてお話を良くに耳にします。
全体を俯瞰して見てくれる設計者に内容をご相談されるのが一番良いのではないかと、いつも思います。